緩衝作用【pHとアルカリ度の関係】
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緩衝とは一般的には”対立する物の間にあって、それらの衝突をやわらげること”のように定義されていますが、化学的には 「酸や塩基を加えても水素イオン濃度をほぼ一定に保つこと」 となります。つまり、pHをほぼ一定に保つ作用が緩衝作用ということになります。 CaCO3 ⇔ Ca2+ + CO32- これらの炭酸塩が緩衝材として作用するのが、炭酸塩緩衝で、水槽内で代表的な緩衝作用となります。今、緩衝力が十分ある水溶液でpHが下降したとします。pHが下降するということは、水素イオン(H+)が増加したことになります。増加した(H+)は炭酸イオン(CO32-)や炭酸水素イオン(HCO3-)と結合し水素イオンが減少します。
この反応で炭酸イオン(CO32-)濃度も減少するため、また炭酸カルシウム(CaCO3)が解離して炭酸イオン(CO32-)が供給され、全体の濃度が平衡するまで繰り返されます。平衡しても反応が終わってしまうわけではなく、右から左への反応と左から右への反応が同じスピードで行われるようになるということです。つまり、水素イオンが少なくなれば、水素イオン供給する逆の反応がおき全体的な濃度が平衡します。
余談ですが反応の結果、炭酸(H2CO3)の濃度が高くなりすぎると、炭酸ガス(二酸化炭素)として炭酸は大気に放出されます。(水溶液中の炭酸が低ければ逆の反応がおこります) H2CO3 → CO2↑ + H2O さて、話を元に戻すとアルカリ度が高ければ、水素イオンの増加によって低pHになった場合でも、緩衝作用によって水素イオンが消費されるためpHが上昇し、結果として見かけ上のpH値は大きく変動しないでいることができるということです。 緩衝作用は上記の炭酸塩緩衝作用だけでなく、他の緩衝作用(リン酸塩緩衝等)もおこります。 |
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